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トランプ氏と金氏、板門店で握手 現職で北朝鮮入境は初 - 朝日新聞

 トランプ米大統領は30日午後、韓国と北朝鮮を隔てる軍事境界線上にある板門店を訪れ、出迎えた金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長と握手した。米朝首脳会談は2018年6月のシンガポール、今年2月のハノイに続いて3回目となる。韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領もトランプ氏に同行し、正恩氏は文氏とも握手した。

 トランプ氏は軍事境界線を越え、米国の大統領として初めて、約1分間北朝鮮側に足を踏み入れた。1950年に勃発した朝鮮戦争で、米国は韓国とともに北朝鮮と戦い、3年後に休戦協定を結んだ。しかし、いまも平和協定は結ばれておらず、米韓と北朝鮮は「戦争状態」にある。トランプ氏は米軍トップとして敵地を訪問したことになり、北朝鮮が求める体制の保証に応える意味があるとみられる。

 正恩氏は境界線を越えたトランプ氏に「史上初めて、我が地を踏んだ大統領になられた。勇断だったと思う」と述べた。トランプ氏は「(これまで米朝間に)多くの進展があったと思う。最初に会った瞬間から好感を持っていた」と応じ、正恩氏を米国に招く考えを示した。

 その後、文氏も合流し、トランプ氏と正恩氏との数分間立ち話をした。米国と韓国、北朝鮮の3カ国の首脳が同時に対面し、対話をするのは初めて。

 続いてトランプ氏と正恩氏は2人だけで、韓国側にある施設「自由の家」でいすに座って会談を行った。2人の背後には両国国旗が飾られた。正恩氏は記者団も入った会談の冒頭で、前日の29日朝にトランプ氏が板門店で会談する意向を示したことに「とても驚いた」と言及。「分断の象徴であるこの場で、長く敵対的関係だった二つの国が平和の握手をすること自体が昨日と違う今日を表現し、一層良く変わっていくことを多くの人たちに示す出会いになると肯定的に考えた」と、会談に応じた理由を語った。

 2月末のハノイでの米朝首脳会談が合意なしで終わった後、米朝協議は停滞していた。6月に入り、トランプ氏と正恩氏の間で「親書外交」が再開。29日にトランプ氏が正恩氏に会談を呼びかけると、北朝鮮側も前向きに検討していた。(園田耕司、ソウル=神谷毅、武田肇)

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https://www.asahi.com/articles/ASM6Z4DKRM6ZUHBI00L.html

2019-06-30 08:07:21Z
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