
ライトの「オフ」が無くなった!? その理由とは?
日産の新型軽自動車「ルークス」が発売から1か月で1万7000台以上の受注を受けるなどヒットの兆しです。そんな新型ルークスのライトスイッチには、これまでの日本車では考えられなかった大きな変化が起きていました。はたして、どのようなことなのでしょうか。
新型ルークスのヘッドライトスイッチはこれまでの常識から外れています。なんと、ライトスイッチに「オフ」がないのです。
2020年4月から普通車でスタートしたオートライト義務化を受け、2019年あたりからフルモデルチェンジのタイミングで「デフォルトオート」と呼ばれるスイッチを採用する車種が一般的となりました。
デフォルトオートとは、ドライバーの意思で動かして「車幅灯」や「オフ」にしても手を離すと自動的に「オート」の位置へ戻るタイプのスイッチです。オートを標準状態とすることで、ヘッドライトの消し忘れを防ぐアイデアです。
しかし、スイッチから「オフ機能」が消えたのは、筆者(工藤貴宏)の知る限り、日本向けの日本メーカー車では新型ルークスとその兄弟車である三菱「eKスペース/eKクロススペース」が初めて。果たして、どんな狙いがあるのでしょうか。
真相を知るべく、日産に尋ねてみたところ、次のように説明していました。
「街中などで夜間や薄暮時にヘッドランプを点灯しないで走行されるお客さまも散見されます。そこで、安全性能向上のためいち早くこの方式を採用しました。
4月からのオートライト義務化(一定の暗さでは必ずヘッドライトを点けないといけない)の考え方は、ヘッドランプを早く、確実につけていただくことによって、まわりからもより認知されやすくなることです。
『オフ』をなくしたのは、安全に対する考えの延長なのです。また、明るい場所から暗い場所へ環境が変わった際の点灯時間も瞬時とし、とにかく早く点灯するということにしました。
お客さまによっては点灯・消灯が煩わしく感じられてしまう可能性もありますが、安全優先で、早く点灯することを基本としているのです」
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