2019年09月10日19時24分
安倍晋三首相(自民党総裁)は11日、内閣改造・党役員人事を行う。「安定と挑戦」の布陣を目指す首相は政権中枢を維持する一方、閣僚は大幅に交代。菅原一秀元財務副大臣(57)を経済産業相、西村康稔官房副長官(56)を経済再生担当相として初入閣させる。西村氏は首相肝煎りの社会保障改革担当相を兼務。高市早苗衆院議院運営委員長(58)を総務相、加藤勝信総務会長(63)を厚生労働相で再び起用する。
河井克行総裁外交特別補佐(56)は法相、衛藤晟一首相補佐官(71)は1億総活躍・少子化担当相で初入閣。竹本直一元財務副大臣(78)、田中和徳元財務副大臣(70)、武田良太副幹事長(51)の初入閣も固まった。
首相は麻生太郎副総理兼財務相(78)と菅義偉官房長官(70)を留任させる一方、河野太郎外相(56)は防衛相に転じ、後任に茂木敏充経済再生担当相(63)が就く。萩生田光一幹事長代行(56)は文部科学相、江藤拓首相補佐官(59)は農林水産相、公明党の赤羽一嘉政調会長代理(61)は国土交通相として初入閣する。
首相は「女性活躍」を重視する観点から、現在1人の女性閣僚を増やすことを検討。高市氏に加え、自民党の橋本聖子前参院議員会長(54)を五輪担当相に充てる。
党役員人事では、派閥均衡に配慮。二階派会長の二階俊博幹事長(80)と岸田派会長の岸田文雄政調会長(62)を留任させ、総務会長に麻生派の鈴木俊一五輪担当相(66)、選対委員長に細田派の下村博文憲法改正推進本部長(65)を起用する。
森山裕国対委員長(74)は留任。幹事長代行には首相と近い稲田朋美筆頭副幹事長(60)を昇格させる。
参院では、世耕弘成経済産業相(56)が幹事長、末松信介議院運営委員長(63)が国対委員長、松山政司前1億総活躍担当相(60)が政審会長に、それぞれ就く。
首相官邸の体制は、官房副長官に西村明宏衆院議員(59)と岡田直樹参院幹事長代行(57)を起用。事務担当の杉田和博氏(78)は留任する。
首相は11日、臨時閣議で閣僚の辞表を取りまとめた後、組閣本部を設置。皇居での認証式を経て、第4次安倍再改造内閣が発足する。
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