ラーニングエージェンシーが、「新型コロナウイルスの感染拡大が企業の人材育成について与える影響」についての調査結果を発表。テレワークの導入時期に関わらず、約70%が、テレワークの課題として「コミュニケーションの不足」を挙げた。
人材育成サービスを提供するラーニングエージェンシーは2020年5月27日、「新型コロナウイルスの感染拡大が企業の組織運営や人材育成に与える影響」についての調査結果を発表した。
同調査は、さまざまな業種や企業規模の人事、教育担当者を対象とし、948人から回答を得た。
はじめに、全ての企業規模を対象にテレワークの実施状況を尋ねたところ、「新型コロナウイルス対策として導入した」(72.1%)が最も多かった。
「新型コロナウイルス対策として導入した」の回答を企業規模別に見ると、従業員数100名以下の企業は75.9%、300名以下の企業は77.7%だった。従業員数301名以上の企業は56.8%で、これは「以前より(テレワークを)導入している」(36.0%)の回答が他の企業規模に比べて多いためと見られる。
テレワーク中の課題は「コミュニケーションの不足」
次に、テレワークを「以前より導入している」「新型コロナウイルス対策として導入した」と回答した企業に、「働き方の多様化が社員に与える影響」について尋ねた。その結果、以前から導入している企業で多かった回答は「育児、介護との両立がしやすい」(71.3%)、「コミュニケーションの不足」(68.4%)、「テレワークに不向きな職種、業務による不平等の発生」(62.0%)だった。
一方、新型コロナウイルス対策としてテレワークを導入した企業の回答は、「コミュニケーションの不足」(74.9%)が最も多かった。次いで、「テレワークに不向きな職種、業務による不平等の発生」(73.0%)、「残業の削減」(48.8%)となっている。
続いて、新型コロナウイルスの感染拡大が企業の人材育成に影響を与えているかを尋ねると、84.0%が「(影響が)ある」と回答した。
また、現在の状況下で、社員に求められるスキルの上位3つを回答してもらった。1位は、「コミュニケーション力」(67.1%)で、2位は「自己管理力」(46.9%)、3位は「マネジメント」(33.5%)だった。働き方の多様化が社員に与える影響として、多くの企業がコミュニケーション不足を課題としていたが、そのことを反映した結果となっている。
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