みなさん、こんにちは。ファイナンシャルプランナーの高山一恵です。
新型コロナウイルスの世界的な感染拡大は、私たちの暮らしに深刻な影響をもたらしています。訪日客の急減や国内での外出自粛などを受け、業績予想の下方修正を発表する企業が相次ぎ、株価も大きく値を下げています。この状況では、将来のためにお金は増やしたいけど、「やっぱり投資は怖い……」と尻込みしてしまう人も多いことでしょう。そこで、大荒れ相場でも動揺しない、投資信託を利用した「ほったらかし投資」についてお話しします。
iDeCo・つみたてNISAは3度おいしい
昨年の老後2000万円問題や消費税率引き上げ、今年に入ってからは新型コロナ騒動があり、投資について関心を持つ人が増えてきました。実際、最近は、20〜30代の若い世代の女子からの投資に関する相談が増えています。ただ、現在のように、世界的に株式市場は大荒れ、経済も先行き不透明となると、「せっかく投資をしようと思っていたけど、やっぱりやめよう」と、尻込みしてしまう人も少なくないことでしょう。
でも、そんな時こそスタートさせてほしいのが、投資信託の積み立てです。現在、国が私たちに強くオススメしているiDeCo(個人型確定拠出年金)やつみたてNISAの主力商品も実は投資信託です。ではなぜ、国はみなさんに投資信託、かつ一括投資ではなく、積み立て投資をおススメしているのでしょうか?

それは、私たち一般人が安定的にお金を増やすためには、「長期」「分散」「積み立て」投資が基本と言われているのですが、投資信託積み立てを実践することで、この3つのポイントを全て実現することができるからです。長い期間をかけて、お金を少しずつ積み立てて、いろいろな資産(金融商品)を購入していくのです。
投資信託とは、お菓子でいえばバラエティーパックのようなもの
では、そもそも投資信託とはなんぞや、というところからお話しします。投資信託は、たくさんの投資家から集めたお金をひとつにまとめ、株や債券、不動産などに投資して運用する投資商品です。集めたお金は、「ファンドマネジャー」と呼ばれる運用のプロが私たちの代わりに運用してくれます。
つまり、投資信託は、株式や債券などが入った詰め合わせ、お菓子でいえば、バラエティーパックと言えます。トヨタ自動車やキヤノンといった日本企業の株式だけが入った詰め合わせもあれば、GoogleやFacebookなど、海外の先進国の企業の株式だけが入った投資信託もあります。また、国債(国が発行する債券)や社債(会社が発行する債券)といった債券が入っている投資信託、不動産投資を行う投資信託もあります。
さらに、株式だけ、債券だけ、という1種類ではなく、「国内株式と国内債券」「国内株式と海外債券と国内不動産」というように、国内外の複数の資産がまとまって入っている投資信託もあります。何に投資しているかによって、リスクとリターンの度合いは違います。一般的に「債券<不動産<株式」、「国内<先進国<新興国」の順にリスクは大きくなります。
つまり、投資信託はたくさんの投資家から集めたお金を1か所に集めて、株や債券を共同購入するパッケージ商品です。そのため、一度にたくさんの金融商品へ分散投資をすることができます。
お金を増やす上では、1か所にお金を集めてしまうと、投資対象に万が一のことがあった場合のダメージも大きいため、複数の投資対象に分散して投資することが良いとされています。まさに今、株式市場は大荒れですが、全ての財産を株式だけに投資している人は、連日株価が下がり、悲惨な目に遭っていることでしょう。
私たちは、投資をするお金に限りがあります。ですから、自由に分散投資するには限界がありますね。ところが、共同購入の仕組みを使った投資信託の場合、自動的に複数の金融商品がパッケージになっているので、少額のお金でも分散投資の効果が得られるというわけです。
国内外の株や債券に投資している投資信託であれば、株の値下がりリスクを債券の上昇でカバーできる可能性があります。また、円相場が下落した場合にも、外貨の上昇でカバーできる可能性があります。このような補完関係により、全体的なリスクを減らせるのも、投資信託の大きなメリットといえるでしょう。
忙しい人でも実践できる「ほったらかし投資」
銘柄や商品を分散することはもちろん大切ですが、実は、時間を分散して投資することもとても大切です。時間を分散し、かつ値動きを気にせずに、ほったらかしで投資するには、「投資信託積み立て」を活用しましょう。
投資信託積み立てとは、毎月決められた日に自動的に指定した銀行口座から一定額が引き落とされ、投資信託を買い付けていく仕組みのこと。ネット証券では、100円という超少額から積み立てることできます。
投資信託積み立ては、購入する口数が決まっているわけではなく、「1万円分」など一定の金額を指定して、その金額で買える口数を買うというもの。ですから、購入時の基準価額(投資信託の価格)が安ければ口数を多く、高ければ口数を少なく買い付けることになるわけです。このような方法を「ドル・コスト平均法」と呼びます。
例えば、「毎月1万円・3か月投資信託積み立て」をした場合を見てみましょう。
1か月目は基準価額が2000円とすると、1万円÷2000円=買い付けは5口
2か月目は基準価額が1万円とすると、1万円÷1万円=買い付けは1口
3か月目は基準価額が5000円とすると、1万円÷5000円=買い付けは2口
仮に3か月目で売却した場合どうなるでしょうか?
3か月で、投資金額3万円に対して、買い付け口数は8口。
3か月目で投資信託を売るとなると、基準価額は5000円で口数は8口なので、
5000円×8口=4万円になり、1万円、もうかったことになります。
(※投資信託の売却は、売却日の15時の基準価額×買い付け口数で行います)
つまり、ドル・コスト平均法により平均購入単価を下げることができるので、このようなことが可能になるわけです。投資において利益を出すコツは、値段が低いときに買って高いときに売ることですが、多くの人が値下がりしたときには怖くて買えないものです。その点、投資信託積み立てなら、毎月決められた日に値上がりしていようが、値下がりしていようが自動的に買い付けるので、投資に対するストレスを軽減してくれる効果があります。
まさに今のように、価格が暴落しているときには、口数を多く買い付け、かつ値下がりも気にせずに、淡々と買い付けてくれる投資信託積み立ては、仕事やプライベートで忙しい30代働き女子にぴったりの投資方法と言えるでしょう。
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